知らずに衰える内側の筋肉

 

筋肉には、

体を動かすための「骨格筋(自分の意志で動かせる筋肉」

内臓をつくる「平滑筋(自分の意志で動かせない筋肉)」

心臓をつくる「心筋(自分の意志で動かせない筋肉)」

の3種があります。

 

そのうち骨格筋は全体の40%を占めています。

その数は骨格筋だけで約400個。平滑筋、心筋を合わせると約600個にもなります。

 

また骨格筋は身体の深層部分、つまり内部にあるインナーマッスルと

身体の表面側に位置するアウターマッスルの2種類に分けることができます。

 

アウターマッスルは比較的大きな筋肉で、

実際に目で確認したり、触ったりすることができます。

動作を行う時に大きな力を発揮し、鍛えることで太くなります。

一般的にジムなどで鍛えるのもこちらが中心となります。

 

それに比べてインナーマッスルは小さな筋肉で、アウターマッスルや

骨の内側に位置しています。鍛えて太くなることはありませんが関節の安定や内臓の安定のほか、姿勢の保持や動作のサポート、内臓の正しい働きを促すために作用しています。

 

私たちの体はこの内側と外側のそれぞれの筋肉の相互の働きによって姿勢を維持したり、歩く、物を取るなどの動きを行なっています。

 

どちらも重要であることに変わりはありません。しかし、インナーマッスルは短い筋肉であり、意識もしづらくアウターマッスルよりも使わなくなりやすいといわれています。特に生活が便利になり体を動かす機会が少なくなった現代においては、子どもであってもインナーの筋肉が使われていない可能性が非常に高く、

むしろ正しく使えている人は現代人の数%しかいないといわれています。

授業中に頬づえをついたり、足を組んで集中できない子供が増えているのは、筋力の低下が大きな原因だとしています。

 

内側の筋肉が使われない状態で動作を行なおうとすると、どうなるのでしょうか。

まず、体は足りない力を外側の筋肉で補おうとします。そして優位性によって筋力を一部の筋肉にばかり頼ってしまう結果、疲労しやすく痛みを生みやすい体になってしまいます。また生み出せる最大筋力自体も少なくなります。

 

この現象の最も厄介な点は、内側の筋肉が衰えていること自体に私たちが気づかないところです。

 

こんな経験はありませんか?

・久しぶりに走ったら思った以上に息が上がる。

・昔よりつまづきやすい。

・鏡を見たとき、姿勢が悪く見える。

 

漠然と衰えたと言って済ませてはいませんか。

問題は筋肉が「使われていない」ことにあり、そこに年齢は関係ないのです。


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